「国造ゆず」が採れる町、石川県能美市国造地域。
古くから“農家の家にはゆずの木”と言われて来たその土地も、
今では高齢化の波を受け、還暦を超える農家さん達が数名で管理をしている。
30年前は46軒あったゆず農家は、現在では7軒にまで減ってしまった。
ゆず畠は減少し、後継者もなかなか見つからない。
2016年に初めて能美市の国造ゆずと出会い、その現状を伺い、WANOWAというプロジェクトがスタートした。

 

地域産業×香りのものづくり。

 

日本の貴重な伝統産業を、いまへ、そして次の時代へと残していきたい。
日本で生まれた「和」が、人々の気持ちを繋ぐ「環」となり、日本と世界を繋げる「環」となれば良い。
そんな想いをWANOWAに込め、その第一弾となったのが「国造ゆずプロジェクト」だ。
WANOWAは、売り上げの2%を生産者の方へお返しするという仕組みをとっている。
▲WANOWAの循環図

 

2017年に販売開始し、約1年半が経った今年の3月。
能美市にて国造ゆずプロジェクトの講演会と、還元金による植樹式が行われた。
これまでの展示会や配荷店の様子なども見せながら、プロジェクトの歩みを報告。
国造ゆずの普及に向けた意見交換も行なわれた。

 

そして植樹式。
還元金の一部を使って購入した、40本のゆずの苗。
ゆずの木の老木化が進み、長い間新しい苗が植えられていなかったその土地に、
34年ぶりに新しいゆずの苗が加わった。
▲地元メディアの取材を受ける、国造ゆず生産者の塚田さん
植樹には地元の小学生も参加。
今回のようなイベントが増えることもまた、「国造ゆず」の存在を知ってもらうきっかけになる。
そして地域住民の人々の認知度を上げ、国造ゆずに触れる機会を増やして行くことは、
後継者不足のいま、とても大切なことだ。

 

 

 

「桃栗3年、柿8年、梅はすいすい13年、柚子は大バカ18年・・・」
そう言われるほど、ゆずの木は実が収穫できるようになるまでに長い時間が必要。
完全無農薬・有機栽培で大切に育てられた国造ゆずが、
これからも能美市の特産物として長く受け継がれていくように。
そのためにWANOWAができることを続けていきたい。

 

国造ゆずが採れる町、石川県能美市国造地域。
18年後、やっと若い実を携えたゆずの木たちに会える日が、今から待ち遠しい。

 

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文章:遠藤愛実