2019年2月3日。
岐阜県中津川市加子母。
節分の今日、加子母の民家の戸口には不思議なお札がいくつも貼られ、ヒラヒラと風になびく。
古くから伝わるちょっと変わった風習は今日まで語り継がれ、加子母の人々の暮らしに根付いています。
『鬼めくり』
「節分」は季節の変わり目の総称ですが、特に立春前のこの季節は邪気(鬼)が入りやすいとされ、
日本では古来より邪気を払うための行事が日本各地で行われてきました。
節分といえば豆まき。
豆をまいて鬼を追い払うことで邪気を払い悪霊退散、無病息災を祈ります。
「鬼めくり」は加子母に古くから伝わる、魔除けの風習。
和紙に鬼の顔と13個の点を書き、その下に一筆書きの星を書いたそのお札は「鬼札」と呼ばれ、
それを節分に家の戸口に貼ります。
すると家へとやって来た鬼は、手足の指が3本ずつで合わせて12本しかないので、
13個の点を数えられません。
さらに鬼は一筆書きの星をみて書き方に迷い混乱します。
そうしてなんども数えたり書き直しているうちに、夜が明けて逃げて行くと言われています。
鬼札はその家に住む人が自分たちで作ります。
だから鬼の顔も十人十色。
家ごとに違う個性豊かな鬼たちが戸口に貼られている姿は、何だか愛らしさも感じます。
現代まで続く加子母の鬼めくりですが、今では地元の子供達が家々を回って、
鬼札を集めるのも恒例となっているそう。
▲アメが付いている鬼札
なんともほっこりする、とても素敵な風習ですよね。
その同日、WANOWAの第二弾「加子母ひのきプロジェクト」の中で、
「売上の2%を、加子母ひのきの生産者である加子母森林組合さんにお返しする」ことを約束する調印式が執り行われました。
▲加子母森林組合代表の内木さん(左)と当社代表清水(右)
WANOWAは日本の地域産業×香りのものづくりによって、
これまで紡がれてきた日本の地域産業とそこに住む人々の暮らしを、
先の時代へと残していくことを目的としたプロジェクトです。
加子母ひのきの特徴とプロジェクトに関する記事は末尾にまとめてありますので、
ぜひご一読ください。
加子母の伝統的風習の鬼めくり。
「WANOWA 加子母ひのきハンドクリーム」のパッケージの中には、
この鬼めくりのお札をシールにして、1枚同封しています。
6種類の鬼札の中から、ランダムに1枚。
個性の違う鬼札は、どれもユニークでどこか愛嬌のある顔です。