コロナウイルスの脅威は、たった数ヶ月でわたしたちの日常を大きく変化させました。
学校に行くこと、会社に行くこと、買い物すること、対面すること、隣に座ること。
何気ない行為までもが制限され、これまでの当たり前がどれだけ尊く危ういものであったのかを思い知らされました。
いま、私たちにできることは何なのか。
多くの人が模索し必死でこのコロナ禍を乗り越えようとしています。

 

私たちキャライノベイトとしてできること。
そのひとつは「商品をつくること。必要な人に届けること。発信し続けること。」なのではと思います。
私たちを囲んでくれる人たちがいて、キャライノベイトは今も存在しています。
感謝の気持ちを伝えるために、今キャライノベイトが出来ることをしよう。
そんな想いで、 除菌商品の寄付を行うことを決めました。

 

会社の所在地である台東区役所の皆様。
▲5月21日、台東区役所にて。
そして当社商品のWANOWAの舞台である、石川県能美市、岐阜県中津川市加子母地域、京都府相楽郡和束町のお世話になっている皆様。
▲5月28日、寄付先である加子母小学校の子供たちと、オンラインツールを使って対話。
また、いつも当社の製品の組立作業などを行ってくださっている作業所の皆様などにも寄付をさせて頂く予定です。

 

ソーシャルディスタンスという言葉を意識するようになり、緊急事態宣言期間を経て私が思ったことを少しお話しさせてください。

会いたい人と会えない、思うように動けない、人と近づくことが怖い。
そんな物理的な距離に囚われて生活していたこの2ヶ月間は、感染への恐怖や不安、制限された生活のストレスなどが日に日に蓄積されていって、私にとっては体よりも心の疲労が大きい時間でした。
でもそんな時に心を元気付けてくれたのは、周りの人の言葉だったと感じています。

 

私事ですが、4月の自粛期間の真っ只中で自分の誕生日を迎えたときのこと。
前々から予定していた旅行も中止。
寂しく落ち込んでいたときに、家族やたくさんの人からSNSなどを通じて「おめでとう」の言葉と私の身を案じる言葉をもらいました。

 

誰しもがこの禍中にいて、自分の身を守ることだけで一杯一杯になってしまうような状況なのに、私のことを思い出してくれたことがただただ有難く、貰ったひとつひとつの言葉は、とても大きく温かく私の心を包んでくれました。
簡単に会えない今だからこそ、相手を想う気持ちとその言葉はより強く相手に伝わります。
離れているからこそ心を近づけて、思いやりと協力の気持ちを持つこと。
それを言葉にして伝えること。
そして、いま自分にできることをすること。
自分ではなく相手に焦点を当てた行動が、いま必要なのだと思います。
小学校のとき、one for all, all for one.(一人は皆のために、皆は一人のために)という言葉を知りました。
知っていても普段は言わないし、言葉にするのはなんだか小っ恥ずかしい。
でもストレートで大切な言葉だと、感じています。

 

たとえ一人のできることは小さくても、たくさんのできることが集まれば大きな力になる。
見えない脅威に打ち勝つことができるのは、小さなできることが集結した時なのかもしれません。

 


文章:遠藤愛実